最後に残った百高山、大沢岳。5年前に南部南アルプスを縦走した際に気力が欠けて登らず終い、そのまま最後まで未踏の一座となっていました。大沢岳にはしらびそ高原から直接登っていくバリ気味のルートもあり、せっかくならそっちから行くか?と思っていましたが、それだと歩数が少なくなるかも?という妙な理由で芝沢ゲートから歩くことに。(5月は歩数で競う会社のウォーキング企画の期間だった故)
金夜に駒ヶ根まで移動して、土曜朝に駒ヶ根から芝沢ゲートまで詰める。それでも芝沢ゲート到着は7時半を過ぎてしまって、本当にアクセスが大変。駐車スペースはもう満杯で、バイク用としか思えない、お誂向きのスキ間になんとかねじ込んだ。
なんと芝沢ゲートの駐車場には自販機があり。5年前に光岳に登りに来たときはこんなのなかった気がする…… ファンタグレープは人気。でもオレンジは残っていて、明日ここに戻ってくるときにもまだ残っていますようにと願った。
易老渡にて、聖光小屋はもう営業してるんだー、という嬉しい案内。
芝沢ゲートから易老渡、聖光小屋と長らく歩きやすい林道(一部は舗装路)が続いていく。西沢渡のほんの少し手前まではブルドーザーが入っているよう。
ブルドーザーの限界の先、ようやく少しずつ登山道っぽくなってくる。と、思いきや建築現場の足場みたいな区間も登場。アスレチックみたいで面白い。
そして西沢渡のゴンドラに到着。ありがたいことにちょうどこちらの岸にゴンドラがあったので、せっかくだしこれに乗ることに。紐を引っ張っていく。紐を引っ張っていく。紐を引っ張っていく……
重すぎて全然進まない!!!いやそういう噂は聞いたことあったけど、よもやこれほどとは。結構腕周りも日々トレーニングしているのですが全然ラクじゃなかった。本当に数センチずつ向こう岸に動いているかな?というくらいで、心も体もクタクタ。あと手袋は必須。愚かにも素手で紐を手繰った結果、マメが2つできて、2つともその場で弾け飛んだ。
マメだけじゃない、ゴンドラのカゴの四隅にワイヤーが露出していて、疲れて腕の位置を変えたときにワイヤーの端で引っ掛けたのか、右手の側部をざっくり切っていた。いてぇ。。血は最初だけ結構出たものの、止血したら何とかなりそうだった。そうっとしつつ歩行再開。
黙々と歩くこと約2時間、樹林帯を抜けて薊畑に到着。青空が気持ちいい。上河内岳がくっきり、そしてなかなかの迫力。薊畑にはいくつかのザックがデポされていた。同じルートで登ってきて、聖平に泊まる人だろうかと推測する。でも薊畑から聖岳は、まだ600m程登らないといけないので、案外さくっと済ませるのは難しい。
まずは小聖岳。5年前から変わらずお団子の山名標は崩れ落ちていた。いや、5年前はもう少し残骸があったか? ニセピークと呼ぶにはまだまだだいぶ手前で、ここからもさらに400m近く登らないと聖岳には着かない。
ザレて歩きにくい斜面、ところどころは結構な傾斜のある部分も乗り越えて、ようやく聖岳に到着。芝沢ゲートの出発から4時間半ほど。標準タイム比では巻いているとはいえ、もう少し早く来れるかと思っていた。小屋泊まり装備が肩に食い込む。
赤石岳と、手前は奥聖岳。積雲が湧いているところもあったけれど、歩いている周辺は澄み切った空だった。奥聖岳は5年前の縦走でピークハント済みなので今回はパス。
赤石岳と、左手は赤石岳に続いていく縦走路のピークたち。これから回収に向かう大沢岳も聖岳まで来ればようやく拝める。
反対側、南方向の山々もまた深山という感じで引き込まれる。上河内岳、茶臼岳、仁田岳。眼下には聖平の小屋の赤色もちょこんと見えている。聖平はあんなに低いところにあるのが本当にキズ。上河内岳に行くにも、聖岳に行くにも重い登り返しとなる。
大沢岳に向けて縦走スタート。この日は百間洞山の家がゴールなので、まだまだ長い道のり。途中では何度かライチョウが先導してくれた。
5年前もここが苦しかったよなぁというのをアリアリと、鮮明に思い出す兎岳への登り返し。コルから200m程度とは言え、疲れた脚には重たい。水の減るペースも上がっていく。
縦走路のピークは四兄弟のよう、すなわち兎岳、小兎岳、中盛丸山、大沢岳。次男坊、小兎岳に着いた。兎から小兎の間は比較的易しい。
厳めしい顔つきをしている中盛丸山。名前もちょっと地味、というか弱そうで、四兄弟の三番目という微妙な立ち位置ながら、意外なほどに格好いいと思わされる。この山の造形が実は好みだという人は少なくないのではなかろうか。
登り返しを突破。残すは大沢岳のみ。
5年前はここで精根尽き果て(?)、もういいでしょうというマインドになってしまい、百間洞方面への巻き道に入ってしまったのでした。当時はまだ百名山も半分そこらとかそれくらいの時代のはずなので、まさか百高山に取り組んで、ここを歩き漏らしたことを悔やむことになるなんて思いもしていなかったのだ。
大沢岳の頂上直前。おそらくしらびそ高原からのバリルートだとここに辿り着くのかなという標識。頂上まではあとほんの少し。
ついに到着、大沢岳。百高山を達成。富士山も雲を払って祝ってくれている。高い山は基本的に人を集めるので、びっくりするくらい難しいような山は少なかったなと振り返って思う。(もちろん、無雪期の話) 山リストで言えば、続くのは二百名山と三百名山。今年中にイケますかねぇ。
真正面に位置を変えた赤石岳。シュッとしたピークというよりはどっしりと根を張るように立ちはだかっている。せっかくここまで歩いたので、翌朝にピークハントするつもりだったけれど、ちょいちょいと歩いて終わりということにはならなさそうだなぁ、と気分が重い。
百間洞山の家には先行して1パーティ(ご夫婦?)が来ており、自分は開放スペースの2階部分を使った。山の陰に太陽が隠れると肌寒く、シュラフに包まってぬくぬくとしつつ、また録り溜めていたアニメを消化した。日本三國が面白い。
小屋前の沢に水を汲みに来て、山間に佇む小屋のシルエットを撮る。空は青く明るいけれど、日が消えてしまえばもう風が冷たくて、半袖で居ると鳥肌がおさまらない。沢の水は冷たくて美味く、ボトル1本分を補給した。
翌朝。2時半に起床してガサゴソ、階下のご夫婦はまだ寝ていたようだったので気を遣いつつの出発。目覚ましを消すのにバタついてごめんなさい。軽い荷物で赤石岳のピークハントへ。快晴のつもりだったけれど、高い位置に雲が被さっていて、やや想定外?
百間洞山の家からほぼ1時間半かけてようやく赤石岳に着く。頂上の避難小屋が近づいてきた。その向こう、日が昇り始めたのか、ピンク色に染まる空の色が怪しくて怖い。
避難小屋は後回しにして、まずは頂上へ。ここもまた5年前に来て以来、赤石岳の山頂。富士山の影もよく見えているのに、さらにその上の高いところに高層雲がべったりと被さっている。うらめしい。
赤石岳のお団子標識は避難小屋の向こう側にぽつんとあって、見捨てられたような雰囲気が寂しい。分厚い雲のわずかな隙間を太陽が通る瞬間、少しだけ空にオレンジ色の面積が現れる。
でもこれじゃあ日の出とは全然思えないよ〜、と無念。荒川岳方面も視界は良好、それなのに空が青色じゃないだけで、残念だなあという気持ちが簡単に勝ってしまう。荒川岳はまだ一度登ったきり。南部南アルプスは本当にアクセスが難しいけれど、荒川岳もまた再訪したい場所。三伏峠からの縦走とかやりたいですけどねぇ。
赤石岳の頂上避難小屋。人がいた気配?後ろ姿?が見えるも、通るときには小屋の中に入ってしまっていたのかよくわからず。ここの小屋はトイレありでありがたい。百間洞山の家はトイレなし。代わりに沢の水が取れる。こちら赤石岳は水がない。
赤石岳が今回の山行の最奥地点。ここからは引き返すだけー、ということで百間洞まで戻ってデポしていた荷物を回収、またザックを肩に食い込ませながら、帰りは大沢岳をスルーして、中盛丸山へ。そういえば道中には一箇所だけ、雪渓と言えなくもない箇所があった。結構勾配は強め、でもチェーン系の装備は不要で突破できるレベル。
ひぃひぃ言いながらまた四兄弟(帰りは大沢岳をパスしているので三兄弟だけど)を突破、兎岳を過ぎたところで、そういえば避難小屋を見てなかったなということでちょっと様子見。あれ、なんか雰囲気が……
倒壊というのか、何と呼ぶべきか、とにかく穏やかには夜を明かせなさそうな状態になっていた。これは怖い。ここに滞在する前提でコースを組んでいたら、なかなか詰んでいたなと思わされる。
聖岳に帰還。日曜朝というタイミングは絶妙なのか、誰にもエンカウントせず。遠くの方から水色の空が見えつつあるけれども、やっぱり高曇りなのがテンションを下げる。
本当は、計画段階では聖平まで落として、そこから上河内岳、茶臼岳、仁田岳と縦走、易老岳から易老渡に下りるというのを描いていた。が、時間が少し怪しそうなのと、どうせ頑張っても高曇りじゃあなぁ……というのの合わせ技で、薊畑から西沢渡に下りることに変更。(考えてみれば赤石岳ピストンみたいなコースになっていて、あまり聞いたことのない山行)
下りは早く、80分ほどで薊畑から西沢渡に到着。もうゴンドラでくたくたになるのは嫌だ、ということで仮橋の方を選択。見た目的には恐ろしい(手前の橋を跳ね上げてしまいそう)気分になるが、実際は安定していて全く問題ない。行きもこっちにすれば良かった。まだマメが弾けたところと右手の側部の切り傷は痛んでいる。
ゴンドラは中腹で立ち往生?吊り往生?していた。どうやってあそこで降りたし。乗るために引き寄せるのも苦労しそうなので、帰りは仮橋一択でした。
宣伝通り営業していた聖光小屋で炭酸ジュースを飲み、さらに6キロほど歩いて芝沢ゲートに帰還。13時半を回っていて、日の長い時期だからまだまだ早い時間に帰ってこれたと思うけれど、冷静になってみるとそれでも行動時間は10時間超。大変だった。ご褒美に芝沢の自販機でも炭酸を購入。甘くてうめーんだわこれが。
急いで遠山郷の道の駅に向かうも、残念ながらレストランの昼営業のラストオーダーの時刻を過ぎてしまった。林道を突破して国道に帰るまでが長いのが悪い。5年前、光岳の帰りにバイクで転んで足の骨を折った(!!)林道の箇所を通るのかなと思っていたけど、交通規制で再訪は叶わず。道の駅の温泉にだけ浸かって、長い長い中央道での帰宅。渋滞があり、また都心に戻ってきたら今度は東京ドーム近くの大混乱(アイドルのライブ。。)で疲弊、一息付けたのは日付が変わった頃にようやく、というそんな週末でした。
結果、5月は月間で120万歩を歩いたことに。これは結構頑張った数字なので、振り返りも兼ねてどこかで時間を見つけてまとめる予定です。
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