夕張岳


道内2日目。迫りくる低気圧の気配を感じながら、未踏の二百名山を攻略していきます。道央に場所を移して、今日は夕張岳へ。
朝は4時過ぎにドーミーインを出発、ほの暗い国道36号線をひたすら北上して、苫小牧で給油、また北上を再開…と心を無にしながら走ること約150キロ、ようやく夕張に到着。

そしてシューパロ湖から国道を右に折れて、約10キロの林道走行。ところどころ泥濘もあって、慎重に進みはするものの。びしゃびしゃと跳ねるのが車体に容赦なく刻み込まれて、つらい。汚れ具合でいえば、去年の石狩岳のときの林道や、大雪高原山荘に行ったときの林道を遥かに超えてきた。
とはいえ、本当の気持ちとしては、走れるだけでもありがたい。去年は林道が不通で夕張岳と天塩岳に行けず、逆に今年は去年なら行けたペテガリ岳に行けない、と北海道の山はいつでもどこにでも行けるわけではないのだ。夕張岳に金山側からアプローチするくらいならこの林道を喜んで走りますよ、というワケ。

鈴とスプレーを装着したら登山開始。今日は移動距離が長いのでさくさくと行程をこなしていく。夕張岳の入山者は3~4名ほど。入林ノートを見たら、前日(8/24)はさすがに晴天の日曜日ということもあってたくさん登山者がいた。開始早々、悠々と道を横切るエゾシカ。本州のシカより警戒心が薄くない?

夕張岳ヒュッテ…ここにも平然とシカがいる。素通りしてしまったが夕張岳ヒュッテはなかなか立派な建物のようだった。

トリカブト? 確認。昨日からよく見かける。

望岳台を過ぎて、ようやく夕張岳の本体が見えてきた。ここまでも結構長い距離を歩いてきた感覚があるものの、実は距離的には望岳台がほとんど中間点という罠。とはいえ高度は望岳台までで大半を上げるので、あとは緩やかな登りという格好になる。

最後の方は尾瀬みたい。

青空も少しだけ覗けた。十勝岳連峰や大雪山の方向、のはず。

夕張岳のすぐ南方に続く稜線、そして1,602mピークの姿がシュッとしていて格好いい。背後を雲海が流れていっているのもまた雰囲気が出ている。

頂上の標。最後の方は360度のパノラマなので、もっとすっきり晴れてくれていたら、と少し思えてしまう。昨年登った芦別岳を同定できず。ヒグマの気配はこちらもやはりルートの全体通して特に感じなかった。匂いや糞もない。とはいえ一定の装備はきちんと持っていくべきでしょう。

夕張岳のルートは、馬の背ルートと冷水ルートの2つがあり、今回は登りで馬の背ルート、下りで冷水ルートを使用しました。タイムはほとんど変わらなさそうですが、距離は馬の背のほうが短い模様。でも馬の背ルートは一部笹薮状になっていて、露や雨水で足が濡れやすそうだったので、どちらかおすすめを選ぶとしたら冷水コース。

林道往復でこのザマ。

反対側も。こりゃ早く洗車しないと…しかし天塩岳の林道も控えているし、予定ではニセイカウシュッペ山にも行くので、この先にまだまだ林道走行がある。帰りのフェリーに乗る前に、苫小牧で洗車してゴッソリ汚れを落としてから帰りたいところ。

さてその天塩岳、明日の天気がまだ怪しい。早朝アタックして早く戻ってくることができれば、ピークハント自体はいけそうであるものの…ややリスク管理が難しい。去年も天塩岳は林道不通で断念しているので、ここは何とか挑戦したい。26、27日のどちらか一方は停滞日に使えるように旭川にて連泊することにしたものの、ぎりぎり26日の方が安全そうか、などとまだ迷っている。

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