2月に撤退した三本杭に再挑戦。週末2日間を3泊4日に変える魔術?も使いつつ、今回は豊後水道を挟んで向こう側にある鶴見岳とセットで三百名山を2個歩くことになりました。三本「杭」という名前が今更ながら気になる。山の名前の末尾で杭というのはなかなかないのでは。
金夜、羽田から大分へ飛ぶ最終便。天気図を眺めつつ今週は西に行くしかないと決めたのは木曜日で、その頃には非常口座席しか窓際が空いていなかった。大分到着後はバスで別府へ。快活クラブに泊まります。食事を頼まなかったので2,200円/泊ちょいという安さ。
朝、的ヶ浜公園を歩いていると鶴見岳一気登山大会の案内板を発見。ちょっと興味あるし何ならセルフ挑戦するか?とチラッと思うものの、左下に小さく掲示されているようにいまはルートの一部に崩壊箇所があるようで、歩き通すことができない。
ここ的ヶ浜公園がスタート地点ということで、この表示。一気登山のルート上にはこの先もこのようにこまめに看板が出ているので現在地点がわかりやすい。今回は別府駅からバスに乗って上の方まで移動します。
駅前にあった謎の像。ピカピカのおじさん? (調べない)
さてさて、タイトル「三本杭」は一旦忘れて、鶴見岳紀行。バスは旗の台で下りて、一気登山ルートに沿って登山開始です。標高1,000mを越えたくらいからミヤマキリシマが目立ち始めた。
陽光を浴びるミヤマキリシマ。
鶴見岳の頂上部に到着。別府湾から南方、大分市街方面がよく見渡せる。晴れてくれてよかった。下に見えている建物はロープウェイの山頂駅。
ミヤマキリシマがたくさん咲いている頂上一帯。目がチカチカするくらい、もはやけばけばしいくらい、に咲き誇っている。けばけばしい、は褒め言葉。コントラストが唯一無二。今日は由布岳もよく晴れている。
テレビの電波塔の立ち並ぶ鶴見岳頂上。一気登山の最速タイムは、海岸からここまで1時間半弱だとか。凄すぎる。自分も登りの速さには多少の覚えがあるものの登り標高差込みの12キロは⋯2時間半くらいかかる気がする。
北方へ縦走開始。ピストンで帰ってもいいと思ったのだけれど、時間があるし、一気登山ルートは下界まで(崩壊のため)繋ぎきれないので、せっかくなら別ルートで下りようという算段。手前の鞍ヶ戸はやはり崩壊していて歩けないので、迂回ルートを通りつつ向こうの内山まで向かいます。
迂回ルートには2箇所、岩石が流れていて歩きにくいところがあったものの、歩けないレベルではないのでゆっくり目に進んでクリア。船底から内山までの登りが結構シビアで驚く。ここもミヤマキリシマに彩られた内山⋯だけど一本だけ飛び出た黄色い花?植物? が今更気になる。
時たますれ違う人は伽藍岳の方から足を延ばしてきている様子。伽藍岳周辺はぼんやり硫黄の匂いが漂ってくる。
伽藍岳。キリ良くここまで歩きましょう、というだけで、特に深い理由や目的があって来たピークではない。
芝生の山、大平山を突っ切るようにして帰ろうかと思っていたものの、結構フェリーの時間に危ないということに気がつき、銅山温泉からダイレクトに鉄輪方面へ下りていくことにした。芝生の斜面で木々が育てられている光景がユニーク。
と思いきや、やや物騒なことが書かれた看板もある。(重大な犯罪事件⋯)
半袖がちょうど良い陽気の中、海沿いまで長いロード歩きを経て、別府港に到着。前回八幡浜に行ったときは臼杵からの船便だったし、さんふらわあで九州に来たときも確か大分港行きの便にしたので、何気に別府のフェリーターミナルは初かも。乗るのは宇和島運輸のフェリーれいめい。結構立派な船だ。
約3時間の船旅、文庫本を読みつつ、うとうとしつつ、で気がつけば船は八幡浜に到着。八幡浜臼杵ルートを共に渡るオレンジフェリーが停まっていた。
八幡浜から宇和島までは特急宇和海にて。2月に来たときは逆回りだった。(宇和島から松山方面行きに乗車)
何となく、2月よりも空いている気がする。春節とか関係あるのだろうか。今回はスーパーホテルではなく、宇和島駅に併設のビジネスホテルに泊。大浴場はないけれど、翌朝がぴったり駅からスタートになるのが良いな、という理由でのチョイスです。
ようやくここからタイトル通り、三本杭を目指すパート。日曜朝は薄明の中をまたも丸山公園へ。出発時刻は2月とほぼ同じながら、周囲の明るさには雲泥の差がある。今回は最初からヘッデン不要で歩けます。そもそもヘッデン持ってきていないし。
黙々と登り続けて、四本松。それと思しき松は三本しか判らなかったけど。
尻割山。もうほとんど標高1,000mくらいの場所で、この日のルート上では唯一と言っていい宇和海エリアの展望所。朝の明るさに包まれる多島海の風景、良いねぇ〜。
少しだけ車道歩きを挟んで、鬼ヶ城山へ折れてゆく。この辺りは豪雪だった2月との眺めの違いが特に分かりやすい。
2月、こんなんでしたからねぇ〜。膝下くらいまでは沈んだ。
車道歩きも当時は軒並みこんな感じで、山道は言わずもがな。このときは鬼ヶ城山で撤退したのだけれど、鬼ヶ城山への到着タイムは今回より1時間以上も後だった。
幸い、新緑の時期はたいへん歩きやすく、大久保山、八面山と並ぶ山々をすいすいと越えていく。
オンツツジ?ですかねぇ。花びらがトレイル上に散らばって、この一帯だけ下から照らされるように明るいことになっていた。花が散ってしまうのは何となく残念だけれども、こういう面白さに繋がることもあるんだなぁと感慨。
三本杭に到着。大久保山や八面山の辺りは風がビュンビュン流れていたものの、最高地点であるはずの三本杭では不思議にほとんど凪の様子でした。タイミングよく頂上を独り占め。持ってきたコンビニのおにぎりを腹に入れます。
四万十方面を遠望。山深いねぇ。
万年橋への下山ルートでは高校生の登山隊と数回すれ違った。何らかの大会だったとのこと。風は場所によって吹いていたものの、基本的に涼しく山日和だったので、いい時期の開催だったのでしょう。
万年荘に到着。やたら綺麗で新築の匂いがするビジターセンターがあり、ゼロコーラと栗の菓子パン(200円)を購入。まだまだ先は長いので、少しだけ腹を膨らませます。
本当に先は長い。松丸駅までの車道歩きが14キロありますから。
でも14キロなら、まあ2時間ちょいだしなぁ、と思うようになってしまった部分もある。県道の317号線がいわゆる険道で、車が1台も通らなかったのも大きい。歩きやすさがだいぶ変わってくる。
険道。バイクでもちょっと通りたくないなぁという路面が続く。
松丸駅に着いたら、駅の2階に併設されている温泉で汗を流します。駅(宇和島)から駅(松丸)に繋げて、しかもそのままお風呂に入ることができるという点で、ロード区間の長さはバランス上やや気になるものの、割と完成度の高いコースだなと自画自賛。湯上がりには四国っぽい冷たいものをいただきました。アイスクリンがなんかちょっとバナナみたいな味がして良かった。
松丸から高知方面、窪川まで乗る予土線。1両編成のかわいい列車は、「かっぱうようよ号」という二度見不可避のネーミング。
車内にかっぱが居ます。
窪川から特急あしずり、特急南風と四国の特急を乗り継いでいきます。南風は、奮発してグリーン車に。JR四国は特急の種類がなかなか多いのですがグリーン車がある特急はしおかぜと南風くらいらしいので、珍しいのです。2-1の座席配置の、1の方でゆったり寛いでいました。
と、なぜか南風を琴平で下りて、駆け足で駅近くをまわる。
ほとんど時間はなかったので、夕暮れの金倉川を眺めたり、
たまたま見つけたポケふたを回収したり、
それくらいで散策は終了。琴電の接続時間が迫ってきていたので慌てて駅に戻りました。当然、金比羅山などは行けていないので、またいつか涼しい時期にチャンスがあれば。
高松駅近くのラーメン屋さんで夕食。本日の丼で出てきたバター風味の炭火焼鳥丼が美味しかった。うどんでも良かったなぁ。次回はうどんにしよう。
私たちを労働に連れ帰ってくれる、サンライズ瀬戸号さんです。2月に引き続いて、四国からの帰りでお世話になる。日曜夜に乗れば、横浜着6時44分、東京着7時8分と、そのままオフィスに直行する人にもフレンドリー。かもしれない。さすがに格好も用具も整っていないので、私は横浜で下りて在宅勤務に向かうのですが。(リモートワーク、ありがとう)
2月のときはシングルの2階部屋を取れたのだけど、今回は階下の部屋しか空いていなかった。残りは平屋タイプの部屋が未体験なので、今度はサンライズ出雲で体験してみたい。金夜に出て月朝に帰ってくる、長くて濃い週末。列車はガタガタとよく揺れるものの、歩き続けた疲れが蓄積されていたのか、岡山出発後にはぐっすりでした。
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