二王子岳


表紙画像: 稜線から見える飯豊連峰
二王子岳山行記録。3月上旬、まだまだ冬の出口は遠く、青空の下で綺麗な霧氷も見られる良い山行でした。


二王子神社入り口まではまだ車では入れないので、南俣に停める必要がある。自分は新発田市街からタクシー利用。およそ6,000円。

林道歩きはなかなかの曲者。雪は固かったり柔らかかったり、踏み抜いてしまうことも多々。アイゼンを付けるほどではない。

1時間弱歩いて、夏の登山口である二王子神社に到着。鳥居は下の方だけ埋まった状態だった。薬を飲んでいるとはいえ花粉が時々鼻をむず痒くする。

二王子神社境内。トイレあり。でも冬で水が流れていなかった。ここで登山届を出せるが、コンパス提出済みなのでパス。

しばらくは樹林帯歩き。朝早くはまだ雲が多い様子だったが、歩いているうちに予報通りの青空が見えてきた。

早い段階から木に氷が付いているのが見えて霧氷への期待が高まる。

五合目の定高山独標。柱に手書きの目盛りが付いていて、大体の雪の深さが分かる。4m弱というところだった。

木に付着する雪氷の量が増してきた。

五合目からしばらく歩くと稜線と青空が近づいてくる。何とも美しい霧氷日和。サングラスをしていても少し目が眩しい。

周囲が開けてくると、背面には新発田市街から日本海までの広い展望。午前中の早い時間は薄雲がちらほらと残っていたものの、海沿いの工場群、立ち並ぶ煙突までよく見渡せた。

後で調べた夏道とは全然雰囲気の異なる登山道。オープンな視界、残ったトレースで、山頂までこうして歩くのだなというイメージが湧く。(夏道は結構最後まで鬱蒼とした山道歩きという様相だった)


広い雪原を自由に歩ける。もちろん、雪崩と雪庇には注意。

頂上小屋が見えてきた。空にたなびいているのは飛行機雲。

飛行機雲拡大。頂上小屋はオレンジ色をしていて、遠くからもよく目立つ。

稜線に到着、そして飯豊連峰の大絶景。晩秋の頸城、先月の四阿で北方に異様な白さで見えた山塊がいま眼前に。飯豊本山は大日岳の向こうに隠れてしまっていて見えない。今年はこの稜線を晴天下で歩きたいもの。

二王子岳頂上部は広々しており、稜線を眺めながらゆっくりしていられる。

頂上小屋が近づいてきた。人の少ないいいタイミングで来られた。

青春の鐘。冬場は鐘自体は外されている。雪の続いた後に行くと海老の尻尾でオブジェ状になっているらしいが、おそらく前日に少し降っただけのようで、それほどすごいことにはなっていなかった。

朝日連峰もよく見える。

二王子岳頂上小屋の内部。そこそこ広い。

飯豊連峰を眺めながらー麺+アップルティー。

高知山に歩く周回のバリエーションルートは今回パス。もちろん歩きたかったのは歩きたかったのだが、時間的な都合とあまりこの山に慣れてないことから。

海の彼方、蜃気楼的に見える白い山々は頸城山塊だろうか。

なだらかな二王子岳の肩。昼過ぎから朝日連峰にかかる雲は取り除かれ、よく見えるようになった。


登っていく人を後ろから勝手に撮る。

晴れが続くと雪崩が怖いような地形もいくつか。ついこの前は乗鞍で表層雪崩があったとか。雪山に行くなら心して。

頂上部見納め。

下山はゆっくりと霧氷を愛でる。雪の重みで枝の垂れた木も多く、本当に満開のよう。



今年は桜の開花も早く、うまく行けば下は桜、上は霧氷の山行も組めたりして。

陽が当たれば霧氷は簡単に溶けて、パラパラと降ってくる。この降雪(?)があらゆる降水現象のなかで一番美しい。

霧氷のトンネル。

樹林帯で道に迷いかけるなどしたもののGPSに助けられ、14時半過ぎには下山完了。

市街の小ぢんまりとした温泉を訪れた。狭く、人が少なくなかったので苦労したが、湯上がりに休憩室から二王子岳が見えて良かった。南俣からタクシーで4,000円弱。温泉からは新発田駅まで歩いた。

新発田駅までの歩き、二王子岳の全貌を見る。あの稜線に立って初めて、その向こうの飯豊連峰が見えてくる。いや、朳差の白いシルエットも下から見えている? 束の間の好天に恵まれた。守門もそう遠くない内に登りたいもの。

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