薬師岳・水晶岳・鷲羽岳・黒部五郎岳


2020年の夏休みPart1。社は「夏休みは7日取得しよう!」と呑気なことを言っているものの、残念ながら今年は合計3日のみ。(でも本当に3日で終わるとは思わなかった) これはそのうち2日を使った方。

・日付
2020/8/27-30(前夜泊@本庄市内)

・ルート
[薬師岳] 折立→太郎平→薬師峠→薬師岳山荘(泊)→薬師岳
[水晶岳] 薬師岳→薬師峠→太郎平→薬師沢→雲ノ平(泊)→祖父岳→ワリモ北分岐→水晶小屋→水晶岳
[鷲羽岳] 水晶岳→水晶小屋→ワリモ北分岐→鷲羽岳
[黒部五郎岳] 鷲羽岳→三俣山荘→三俣蓮華岳→黒部五郎小舎(泊)→黒部五郎岳→北ノ俣岳→太郎平→折立
(東京→本庄 / 本庄→立山→有峰 / 有峰→立山→朝日→上越→東京)

・天気
[薬師岳] (8/28)晴れのち雨のちガス
[水晶岳・鷲羽岳] (8/29)ガスのち晴れのち雨
[黒部五郎岳] (8/30)ガスのち晴れ

・持ち物
幕営具・食料、水そこそこ

・時系列
[薬師岳](8/27-28)
1010 折立発
1050 アラレちゃん看板
1110 三角点
1245 太郎平小屋
1320 薬師峠
1425 薬師岳山荘着
0400 薬師岳山荘発(8/28)
0440 薬師岳

[水晶岳](8/28-29)
0535 薬師岳発
0705 薬師峠
0725 太郎平小屋
0940 薬師沢
1200 雲ノ平山荘
1315 雲ノ平キャンプ場着
0315頃 雲ノ平キャンプ場発(8/29)
0410頃 祖父岳
0445 岩苔乗越
0450 ワリモ北分岐
0520 水晶小屋
0605 水晶岳

[鷲羽岳](8/29)
0630 水晶岳発
0705 水晶小屋
0810 ワリモ北分岐
0900 鷲羽岳

[黒部五郎岳](8/29-30)
0920 鷲羽岳発
1030 三俣山荘
1120 三俣蓮華岳
1250 黒部五郎小舎着
0310 黒部五郎小舎発(8/30)
0500 黒部五郎岳着
0600 黒部五郎岳発
0710 中俣乗越
0735 赤木岳
0810 北ノ俣岳
0920 太郎平小屋
1055 三角点
1110頃 アラレちゃん看板
1150 折立着

・特記事項
山小屋は当日AMに薬師岳山荘を抑え、同じ日のPM(泊まる2日前)に何とか電話繋がって黒部五郎小舎を抑えた。薬師は木曜だったので空いている確信はあったが黒部五郎はヒヤヒヤだった。(結局埋まらなかったようだが) ただハイシーズンを過ぎていたので幕営なら予約無しで可とのことだった。予報を見て避けたいところだったので屋内が取れたのは何にせよ幸いだった。(実際に強雨が降った)
電波は雲ノ平周辺は皆無。翌朝の水晶小屋で会社のスマホを見るとだいぶ荒ぶっていた。山に埋めて帰りたくなる。
黒部五郎小舎に「立山・劔」の山と高原地図を置いてきてしまった。
前夜泊込みで4泊5日。昨年の最長は2泊だったのでこの日数は久しぶりだ。百名山4つを踏めるお得な(?)コース。全体通して難しい箇所はなし。夜間や視界不良だと迷いそうな箇所はあり。

前夜泊は本庄。残業後に上田まで走らせる体力は無い。迎えた夏休み初日、青空に恵まれて一路有峰へ

立山で北陸道を下りるとアルプスの山がすぐに立ちはだかる。有峰林道から有峰湖へ、平日なので快適。

有峰林道の終点の一つが折立。前泊拠点の一つのはずが熊が出て閉鎖されていた。

オープニングは太郎坂。重たいザックと長い道程の始まり……

太郎坂の中腹より少し上あたりにアラレちゃんの「大好き 薬師岳」看板がある(?) 休憩に丁度よいスペース

太郎坂を抜ければ比較的平坦な登りに切り替わって太郎平へ

雲の切れ間から太陽が覗いたり。暑い…

太郎平で休憩し、左手に折れていざ薬師岳へ。薬師峠のテント場は既にちらほら

夏っぽい雲模様と薬師岳


薬師岳山荘が突然現れる(南アルプスのは薬師岳"小屋"だったり、ややこしい)

受入人数少なく、かつパーテーションみたいなのが設置してある区画割。幸い通路側の端っこをいただけた

でかい

明るい内に夕ご飯

夕ご飯の前に通り雨が過ぎ、日差しが届き始めたので一歩きすることにした

薬師岳山頂まで片道30分程度

雲海の彼方に太陽は沈む


翌朝、日の出を見にまた薬師岳山頂へ。薄雲あり、星もその間から覗いたり覗かなかったり。下方を見ると富山の夜景がまた綺麗だった


剱岳、立山、後立山連峰のシルエットが浮き上がる

赤牛岳の肩から太陽昇る


北薬師岳、立山へといつか歩きたい縦走路は続いていく……

 
南には槍ヶ岳と穂高連峰

薬師のカール(圏谷)は天然記念物。徐々にはっきり見えてきてきれい


少し暗いのが幻想的。槍ヶ岳、笠ヶ岳は遠くからでも分かりやすい

薬師岳山荘の上まで下りてきた

薬師平付近、テントを張りたくなる

太郎平から黒部五郎方面の隣の分岐路に入って、沢筋を下りていく。薬師沢は秘境のような雰囲気。冷たくておいしい水をたっぷり補給する(太郎平でも水は入れられるがちょっとぬるかった)

この日は平水時

雲ノ平まで急登。これがなかなかキツい。重いザックであまりスピードも出ず……

這い上がって雲ノ平。水晶岳が堂々と立っている

雲ノ平山荘はオアシスのよう

この山旅唯一の幕営をきめる。8月ラストの金曜、平日とはいえそこそこな賑わいで早めに着けたのは良かった

スイス庭園まで歩いてくると水晶岳が目の前に…


荒ぶる雲模様

持ってきた食糧はアルファ米ばかりだったが雲ノ平用にチーズカレー麺は忘れていなかった。一帯は見事に圏外。地図を眺めたり写真を振り返ったりして早めに就寝した。

時間は移り変わって翌朝の水晶小屋。タッチの差で間に合い(?)ご来光にありつく

祖父岳でガスに遭い迷いかけるなど未明の雲ノ平〜ワリモ北のトレイルには苦心した。それを忘れさせてしまうようにガスをかき分けて朝日が届いたもんで、なかなか忘れ難い光景だった

左に鷲羽岳、右のとんがりは笠ヶ岳。きれいなモルゲンロート。陽光が朝霧を消していくよう…

粘り強く槍の穂先にかかっていたガスもついに晴れて、槍と穂高がくっきりと現れる

水晶岳へラストスパート

剱岳、立山、後立山連峰…

振り返ると北アルプス南部が全部見えていた

進行方向、剱の全景は赤牛岳にかかったガスが阻む…

今回で一番高いところ。2,000メートル級では剱に続いて日本で二番目に高いピーク、水晶岳。せまいので長居はしにくい

夏の山は朝。もうガスが昇ってきた

明日登る黒部五郎と稜線上の自分の影

アルペンムードが強い

ほんのひと登りで鷲羽岳へ。鷲が羽を広げているような山容だから鷲羽岳、とか。何となく分かる。百名山論における水晶と鷲羽が近すぎるという弁も少し分かる


雲にべったりまとわりつかれているのは野口の五郎の方

鷲羽池まで下りる気は今回起こらず

三俣山荘から三俣蓮華岳、右に黒部五郎岳と道が続いていく豊かな山景色。三俣蓮華岳着く頃に天気崩れ始め、小舎に隠れる

黒部五郎小舎の夕ご飯

ご来光を期待して未明に発つ。熊が少し怖い黒部五郎のカール…(でも出会ったのはカエルのみ)

小舎周辺はよく晴れていて星も見えていたがカール核心に入る頃には濃霧

誰もいない山頂で日の出の霧が晴れるのを待つ


待機中…

ふいに晴れた気がして、顔を上げると西のガスが流れきっている

晴れの勢いは西から東へ…

霧に包まれていた東側のカールもしばらく待っていればこの有様。全景が手に取るよう


再びの薬師岳もその姿をでんと現し始めた



高層を流れる巻雲のきれいなこと

山頂標を撮り直し

まだ少し雲の濃い南部、槍だけはどこからでもすぐにそれと分かる

北ノ俣から太郎平へ続く帰り道

黒部五郎からの下りで上を振り返って知らない人を撮る

いつ見えても嬉しい白山


方角上白山は見やすく、乗鞍は部分的に(巨大な影の半分くらいが)見える。西側には散発的な雲海

太郎平からはテンポ良く歩き、あっと言う間に折立に帰還。4日という経過時間がしっくりこない。総じて好天に恵まれ、落雷もなく本当に良かった

あとは有峰林道を楽しんで帰るだけ


前に走ったときは飛騨への抜け道として通ったので今回は小口川線を走ることにした。通行量ほぼ皆無でとても楽しい舗装林道…

夕日は西に出てきた雲の多さを見て断念。親不知など海岸を走ってみたものの名立谷浜から早々に北陸道に入って東京へ

東部湯の丸で山賊焼カレーとやらをいただく。毎度ながら深夜に東京帰還で翌朝出勤なのだからとてもヘヴィー。来年はこんな感じなのを南アルプス(聖〜赤石〜荒川)で出来れば良いのだが……

以上。

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