金峰山・北横岳

2月最後の連休、甲信越の天気が良さそうだったので近場の雪山を踏んできた。
冬に行きたかった伊豆大島・三宅島は天候とバイク枠の空きを言い訳にしてるうちに全然行けていない。3月に期待、だが暖かくなってきてしまったのでまた次の冬を待つことになりそう。

甲信越で元から狙っていた山は特になく(強いて言えば北信五岳だがやや遠い)、前日夜に日曜日は金峰山、月曜日は流れで適当にとだけ決めて出発した。


金峰山は瑞牆山荘からのピストンにした。韮崎で中央道を降り、信州峠手前からクリスタルラインを戻るルートで山荘に入る。小仏で渋滞に捕まったせいで到着遅く、既にそこそこの車が止まっていた。バイクは他にいない。

富士見平小屋の先から氷が張り出した。氷の上にはいつ降ったのか、さらさらの新雪が被さっておりややタチが悪い。何度か滑ったあとで渋々アイゼンを履く。

アイゼンは新調した使用初回のもので、登攀力がとても良い。大日岩のところでどうしても岩に刃を当ててしまうのは心苦しい。


稜線に出ると山頂までよく見えて安心した。南アルプス、八ヶ岳はまだ薄く雪雲を被っている。どうやら奥秩父、金峰山から甲武信岳へのラインのみ晴れているようだった。風はそれほど強くない。顔は特に露出部が多いが、この前の浅間山の方が余程辛かった。穏やかな山日和で、総じて快適に歩ける。

山頂から先、大弛峠方面へはあまり歩かれていないようだった。夏山では最も歩かれるコースであろうに。少しだけ足を伸ばしては見るものの、踏み抜くのがいやだったので人のいない静かさをしばし味わった後に引き返した。



五丈岩の向こうにはしっかりと富士山が見える。国師岳から見たときより近くに感じる。廻目平の方からも登ってきているのかなかなか人が多く、山頂に長居はせずに下山した。

アイゼンとともに靴そのものも新調した直後の使用初回で、実は靴擦れしていた。下山では登りほどの痛みはなく、楽に、ただ疲れてはいたのでややペースを落として進んだ。ちゃんと歩く山は雲取山以来か。体力の低下をひしひし感じる。感じるだけであれから特に運動をしているわけではない。

下山後は須玉から諏訪へ。夕方には南アルプスから雲は離れ、八ヶ岳ももう少しで晴れそうだった。向かい風強く、フルスロットルで100キロに届いてくれないCRFが愛くるしい。諏訪の快活クラブで夜を明かす。


金峰山

天候: 良好→快晴
ルート: 瑞牆山荘→山頂→瑞牆山荘
タイム: 登り下りとも3時間
積雪: 富士見小屋・大日小屋間から薄く。大日岩から先は深め。トレースあり(大弛峠方面は不明)。
装備: アイゼン/ストックほか(ストック使用せず)。

---

翌日、朝日は諏訪湖で見る。湖畔をうろつくのは意外にこれが初めてだった。明るくなったのに日が見えないのを不思議に思っていたら八ヶ岳の背後から昇ってきた。明確な意図なくビーナスラインに入り、そのままスズラン峠から蓼科山のリベンジでもしようかと考えた。11月に登ったばかりではあるが、当時はあまり天気がよくなかった。今回は抜けるように青い空が広がっている。

ビーナスラインの凍結に敗れ、車列に流されて北八ヶ岳ロープウェイに辿り着いた。当然だが他にバイクの姿はない。結局そのまま、北横岳に行くことにした。

歩いても坪庭まで行けるが、今回はロープウェイを使う。冬場はロープウェイは9時少し前に動き始める。その2便目に乗った。さすが混んでいるが、すし詰めという程ではない。

坪庭へ吐き出された人のその流れのままに北横岳を目指す。散歩感覚の山なのだろうと高を括っていたから、意外に急な上りがあって驚く。若さとアイゼンの登攀力に頼って次々追い抜いていく。冬山には驚くほどゆっくりなペースで歩く人がいる。ストックは滅多に使わないが使うとなかなか便利ではある(使い慣れていないので後で腕が痛む)。50分ほどで南峰に到着した。

振り返ると八ヶ岳の主峰群、赤岳や天狗岳がよく見えた。苦労の少なさの割にスケールの大きい景色に満足する。空気は澄んでいると思っていたが、早くも春霞が出ていた。南アルプス、中央アルプス、御嶽山、北アルプスいずれも見えるがどこかぼんやりしている。

北峰からそのまま大岳の方へ進んでみた。一気に人の気配がなくなり歓喜するが、同時にトレースが薄くなり踏み抜くことが増える。少し進んだところで完全に道を失い、大人しく引き返した。



そのまま来た道を帰るのも癪で、三ツ岳から雨池峠を経るルートで帰った。岩場でのアイゼンワークにはまだ慣れない。主要路であるピストンコースから外れると途端に人の気配がなくなる。雨池峠からはスキーを履いた集団、他のハイカーも増え始めた。

坪庭に戻ったのは12時過ぎ、上にいたのはおよそ3時間程度ではあったが十分満足だった。気温が上がっており、この時間ならビーナスラインの凍結もどうにかなっているのではと思われたが、渋滞を考えて寄り道はしなかった。諏訪南から中央道に乗る。いつも通り談合坂の先で渋滞に追いついた。何とか日の沈む前に帰宅。諏訪南での満タン給油で持ちこたえた。


北横岳

天候: 快晴
ルート: 坪庭→北横岳→三ツ岳分岐→三ツ岳→雨池峠→坪庭(坪庭⇔麓はロープウェイ)
タイム: 坪庭→北横岳 50分  北横岳→三ツ岳→雨池峠→坪庭 2時間
積雪: あり。トレースは北横岳ルート・雨池峠ルートは問題なし、大岳方面は途中で消えていた。
装備: アイゼン/ストックほか。

---
 
金峰山はもともと瑞牆山と合わせて秋に登るつもりだった。今回でその予定がふいになるものとは思ってないが、何となく今年秋でなくてもいいかなとも感じる。

3月も行きたいところが多い。待望の残雪期の幕開けなので。暖冬で桜の開花は早いと読み月末に冬休暇を入れいたのはどうなるか。コロナウイルスのせいで変則的な(部分)在宅勤務が導入され、休暇まるごと消滅する可能性も残されている。


榛名山(掃部ヶ岳)☑
赤城山(地蔵岳)☑
金峰山☑
北横岳(北八ヶ岳)☑
赤城山(黒檜山)
那須岳
磐梯山
荒島岳
岩手山・秋田駒ヶ岳
火打山・妙高山
平ヶ岳・浅草岳・守門岳
鳳凰山
白砂山
空木岳・木曽駒ヶ岳
聖岳・赤石岳
白山・薬師岳
飯豊山
小蓮華岳・白馬岳
甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳
瑞牆山・金峰山(?)
丹沢
両神山

ちょっと増やした。

コメント