2018年の夏山登り納め。九州を除く西日本の百名山7峰のうち、唯一未踏だった大山へ行ってきた。とは言え百名山の制覇にはそれほど関心が無いので(本当か?)、元々は中国山地でもう一つ気になってた三瓶山にも登るつもりで……しかしながら天気が上手いこと応えてくれず、お財布事情やその他の予定にも鑑みて、結局大山だけの1泊2日ピストンツーリングに。
蒜山は気持ちよく晴れてくれた試しがないなぁ。以前は海の日に訪れて、とんでもない混みっぷりも相まって深刻な嫌悪感を覚えたものの…今回はガラガラだったのは良かった。
雲が晴れ…ひかりが差し…
無料の大山池野営場にて設営。このキャンプ場、本当に素晴らしい!まず無料なのが最高だし、それなりに綺麗なトイレもあるし、自動販売機もある。冬場は使えないみたいだったけど水場も用意されていた。何て天国のようなキャンプ場…。大山池を目の前にする開放感もGOOD。独り占めやっふ~い!と思ってたらもう2組キャンパーが来た。この寒い平日によくキャンプなんかするわぁ…ってのはお互い様だけど。
設営後に(不思議なことに)猛烈な雨に降られたり結露が半端なかったりでフライシートがびしょびしょになってて頭を抱えつつも…朝焼けは美しく登山マインドが高まる。明けの明星が一際キラキラと輝く寒い朝。見上げる私は今日限り!掴んでみせます!自分星!
紛うことなき晴天に「大山はどんなお顔を覗かせてくれるのかな~?」とワクワクしてたらまさかの雪!雪山!事前にFacebookで冠雪があったというのは見てたんだけど…まさかここまでガッツリ冬の様相だとは。
前日はホワイトアウトされてた鬼女台に再訪。そこだけ全く色が違う、というのが何となく孤高な感じがあってグッと来ますねぇ。これは白山にも通じるやつ。
天気が悪いと手前の烏ヶ山の裾野を大山と見誤ってしまうあるある。きちんと山座同定できたのは初めてかも。
朝の鬼女台、大山とは真反対の方向(蒜山方向)の眺めも非常に良い。ぼんやりした朝のオレンジ光を浴びる中で雲海が薄ーくかかっているのが何とも幻想的……。
鍵掛峠
無料!がありがたい南光河原駐車場に停めて登山開始。秋シーズンは終わり気味、それも平日朝ということでガラガラ。しかし登山口にほど近いので夏の本格シーズン時には大人気の駐車場だろうと容易に想像できる。トイレはめちゃくちゃ綺麗。
冬の寂しさ漂う
6号目の避難小屋から。凛々しい山容!眩しい太陽!
かわヨ
7号目付近から少しずつ雪が目立ち始める。この辺はまだまだ(ちょっと周辺に雪があるだけでしょ?登山道は整備されてるでしょ?(笑))と余裕ぶっこいてたが……
8合目。ふ、ふつーに雪山だ……。
思っていた以上に本格的な雪山感。いやぁ…最高に綺麗で最高に楽しいんですけども…標高1500~1600メートル辺りはまだまだ雪“浅い”ような状況で、雪というよりも氷という感じが強く、ツルツルと滑ったのは難儀だった(特に下り)。一応ストックと軽アイゼンは持っていたものの、何となくそれらを持ち出すほどでもなく…しかしそれなりに滑る…という微妙な具合でやや苦労。
ハイ神の造形~!!!
近い展望は冬景色、遠い展望は秋真っ盛り。この不思議な感覚…!アンバランスな、宙に浮いたような感覚…!
頂上が近づくにつれ新雪っぽくなる。ここまで来れば滑る心配もそれほどなく、存分に雪山景色を楽しめる。
ここが頂上。大山“弥山”、標高は1710メートル。
中国地方最高峰の剣ヶ峰(1729メートル)はこの先にあるものの…そこに至る縦走路は現在通行止め。
このパラマウント感………
頂上避難小屋と美保湾方面を見下ろす
真っ白な世界に残したいな~最初の足跡~♪
手跡も残しておきましょうね~
すっかり雪景色に病みつきになり、帰りは石室方面をまわって8合目を目指すことに。いやぁ…想像以上に麻薬だった…。2月に予定している伊吹山登山が俄然楽しみになる。
妙に物語性を感じる一枚
ここが石室。石が一枚取れかかってるのが怖くて近寄らず。
登り以上に下りに時間を使うのは雪山の常か。特に氷の表情強い標高帯はどれだけ注意深く進んでも滑るもの。愛用のキャラバンのポイントももう限界に近かったのかもしれない。今年買ったばかりとはいえ、散々酷使させてきたしなぁ。
どこから見てもカッコよくて美しい……
雪が少ない標高帯まで下りてこられて寂しさとともに一安心。近づく米子市街のパノラマに息を吐く。今日は隠岐の島までは見えなかった。ところで大山は、百名山の中では意外にも初心者向けの部類に入っている様だけど、雪が無かったとしても距離の割に高度を上げていくペースは早く感じて、なかなかキツい山だったと思う。一つ一つの段差も結構大きい。
大山環状道路から赤碕方面へ。“伯耆富士”と呼ばれ愛される雄大な山容の様は、(逆光の影響もあってか)あまり味わえず。方角もよくなかったかもしれない。何にせよ、楽しい(そして予想外の)雪山デビューだった。この後はR9でひたすら京都を目指すのみ。R9って米子の辺りから青看板に「京都」の地名が出てくるのでアツい。
2018年の登山はこれにてお終い。たぶん。年の初めの頃に立てた「今年中に登りたい山計画」の山には幸い全部登れて、それ以外に余分な山もたくさん登れて、何より無事に帰ってこられて本当に良かった良かった。ツーリングとしては、12月中にあと1回くらい行きたいかな。紀伊山地・潮岬方面を予定。しかし本格的な冬到来で、雪道にめっぽう弱い(というか走れない)バイクにとっては冬眠のシーズンでもあり…寂しいもんですわなぁ。
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