R10 思い出の海へ

10日目(7/30)。まさか2日遅れになってしまうとは…


一夜明けた西蔵王公園キャンプ場 薄雲が見えるものの、概ね快晴の予感


フライシートを避けたら小さなカエルが見つかった どうやらここで寝てたみたいで、しばらく眺めてたら眼が覚めたのか慌ててどこかへ飛んでいった


朝の山形市街を見渡しに展望広場を再訪 いい感じに朝の日差しを浴びていた


蔵王連峰の方角が晴れているのを確認し、蔵王エコーラインにリベンジに来た



昨日のアレは何だったのかというくらい晴れ渡っていた 飯豊連峰、朝日連峰、月山、それとおそらく吾妻連峰が雲海の上にぽつんと飛び出しているのが見えて、頗るいい眺め



朝、それも5時台という早朝なので行き交う交通量はほぼゼロ 心行くまで写真撮影会できる嬉しさ



本当、笑い出しそうなくらい最高のコンディションだった 上の2枚目の写真なんかは非常に好き 笹谷リベンジも考えたけど、多分笹谷峠の標高(900メートルちょい)だとギリギリ雲の中にあった気がしないでもなくて、蔵王リベンジの判断は神采配だったなぁと思う



標高1570メートルと東北でも指折りの高さの刈田峠 前日には濃霧で視界数十メートルさえ失われていた場所が、一日で全く別の場所に変わっていた


早朝の澄んだ空気がスンバラしい


蔵王ハイラインの営業開始が07:30ということで、それまで宮城側に降りて景色見てようかなと思ったけど…宮城側から雲の大群が迫ってくるのが見えて計画変更


ハイラインのスタートを待つのももどかしく、刈田峠の少し先にある大黒天から蔵王山登山を始めることにする


結構な勢いでガスが迫ってくるので登山の足も急ぎ目 そもそもハイラインを使わなかった元を取りたい(07:30までに刈田岳の山頂に着きたい)気持ちが100%だったので階段は1段飛ばしで駆け上がる


大黒天の眺めも圧倒的


単調な登山道 スニーカーなど登山向けでない装備でも全く問題なく歩けそうな道のり 大黒天から刈田岳山頂は往復で3kmほど


火星に落ちてきた男の気分


20分ちょいで刈田岳山頂到着 何とかハイライン営業開始前に着けた


刈田岳からの眺めも当然素晴らしい


有名な御釜(おかま)を下方に見る エメラルドグリーンと言うには少し鈍い色…でもこの独特な色合いも嫌いじゃない


刈田岳山頂にある神社 右手の道を下っていくとハイライン駐車場と御釜の展望スペースに着く


御釜と五色岳


往復3キロの刈田岳登頂で蔵王山制覇を名乗るのは流石にダサすぎるので、蔵王連峰最高峰の熊野岳まで行くことにした(もともと行くつもりだった) ちょっとだけ縦走気分


近すぎて逆に上手く見えない御釜


宮城側から迫ってきたガス群がついに御釜の手前まで来て、その釜の縁で何とかこらえていたものの


ついに決壊してガスが流れ込んでくる


ガスが来る前に一歩でも前へ、と歩を進める 避難小屋までの道のりはやや急坂 そして砂利の粒が大きく、とても歩きにくい


避難小屋まで登ってくると北部方向の眺望もグッと開けて、さっきエコーラインで少しだけ眺められた月山に再会する


クマノ何とか(後半読めない)って書いてあるんだけど、山の上で"マノ"って文字を見るとヤマノススメかと思っちゃうあるある


先に熊野岳に行ってきてた登山客がすれ違うときに「途中で小さい三脚落としてきたから見つけたらキミのにしていいよ」と言っていて、小さいヤツなんて見つけられるわけないだろと思ってたら、あった(大分道のど真ん中に落ちてた)


山頂までもう少し


帰り道(避難小屋方面)はどんよりガスの中


標高1841メートル、蔵王連峰の頂点に君臨する熊野岳に登頂(大黒天出発から1時間ちょい程度) 実質ズルの蔵王ハイラインを使わず、そして連峰の最高峰を制す…これは蔵王山制覇と言って良いはず そして山頂は独り占め…ありがたやありがたや…


世界一美味いブレックファストの時間


せっかくだし拾った三脚を使って記念撮影してみた 雲海の向こうに顔を出しているのは飯豊連峰


宮城側を見るとモコモコした雲の海がどこまでも続いていた


後でまた会おうと月山に一旦の別れを告げる


下山の頃には避難小屋の辺りも慢性的にガスで視界を遮られるようになっていた



避難小屋の中はこんな感じ ぜひともここを使う機会が発生しないで欲しい…(というかこんな噴火警戒してるのに登山届出すところを全く見なかったなぁ)


ガスの中を歩くと迷っちゃいそうだけど、道の脇にある目印代わりの木の支柱を見ながら少しずつ進む


すつかり身を隠してしまった御釜


蔵王を離れ、この旅初めての有料高速も使い、寒河江からR112で鶴岡を目指す 眠くなってきたので月山湖にて休憩 月山道路はあまり月山はよく見えない


鶴岡からはR7ではなくR345で南を目指す


海沿いを走るR7とは大きく異なり、R345はだだっ広かったり逆に驚くほど狭かったりする山の羽越路


ま た お 前 か 10日中8日はどこかしらにチェックインしていたという新潟県の広さに脱帽


海の向こうに粟島がよく見えた


鼠ヶ関の先で今度はR7が山の中へ、R345が海沿いを走るように分岐する 思い出のR345笹川流れに沿って南へ進む



小さい頃に特急いなほに乗って以来ずっと心に残っていて、高校時代は少ないお小遣いを遣り繰りして埼玉から2回も遊びにきた笹川流れ…思い出補正もあってここは本当に日本一の海岸だと思っている


昔はここで降りて笹川流れ探訪に向かったんだよなぁという羽越本線桑川駅へ 道の駅併設、時期が時期ということもあり駐車場は混んでる



あのとき(訪れたのはいずれも冬~春だった)の閑散とした空気の方が好きで、夏の若干パリピみたいな桑川駅の雰囲気に驚く(大体道の駅のせい)


羽越本線はこれ+特急いなほがあるのでそこそこ本数は多め


義務のようにR345を村上の市街まで走って、ピストン 海水浴シーズンだからか交通量は結構あって、路肩に止めてゆっくり海を眺めるのはなかなか難儀



道の脇にある駐車場を見てると「駐車料金1500円」とか腰が抜けるようなことを平然と書いてて(しかも普通に何台も停まってる)、そりゃないよなぁと思いながら走り続ける 一番の思い出エリアである眼鏡岩周辺をスルーすることになってしまったのは悔しい案件(その分めっちゃ目に焼き付けたけど)


右に見えるのは蓬莱山(標高88メートル) 山というか岩というか


蓬莱山とvtくんと電車


笹川流れ探訪ウォーキングで桑川からここまで歩いてきたという越後寒川駅も記念に立ち寄った



静かで、時間が止まっているよう


線路のすぐ向こうが海だよ!の図(本当はその間に道路がある)


鶴岡でキャンプ予定だったので、その近くで夕陽スポット探し(笹川流れで夕陽を見たかった…これはまたいつの日か)


日本海に沈み行く夕陽は人生


せっかく岩があったので特に意図はなく合わせてみた


影が伸びる…これくらい身長が伸びて欲しかった


雲一つない最高の空だった


よくダイヤ浜で撮るような構図 ちょっと下の雑草が邪魔かな


時間を忘れて眺めていられる 気が付けば水平線ギリギリまで太陽が落ちてきていた


こんなに綺麗なサンセットの最後の瞬間を見られたのは、ひょっとしたら初めてかもしれない…(もしくは一昨年の北海道行きフェリー以来かも)


夕陽の最後の最後の最後の瞬間まで雲一つかからず、見届けることができた


太陽が沈んだあとの西の空 ここから本当に暗くなるまでの僅かな間の空の色が本当に好き 暗くなる前にキャンプ場へ、と後ろ髪を引かれる思いで北進 八森山にてキャンプした

異世界に迷い込んできたかのような蔵王山、早朝のご褒美にその姿を見せてくれた神秘的な御釜、そしてここ数日内陸にいたから結構久しぶりな気がする海…天候に愛されたお陰でこれ以上なく充実した一日になった 長いようで短かった一日 海側に戻ってきて、ここからは一気に海岸線沿いに大間まで駆け上がる! のは一旦小休止して、明日はこの旅最初の四天王、鳥海山に挑むのだ


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